吉田線の先には…
こんにちは、アストロです。
前回に引き続き、今回も送電線のお話でございます。
戸塚変電所と舞岡変電所を、29本の鉄塔で結ぶ吉田線。
その中で、吉田線第17番に当たる南横浜火力線第33番から、終点の舞岡変電所までの鉄塔を追いかけたのが前回のおおまかなお話ですが、最後に少し触れたように、終点であるはずの第29番鉄塔より先にも、まだ送電線が伸びておりました。
画像が吉田線第29番。
吉田線の終点であるこの鉄塔より、さらに左側に伸びている線、今回はこの送電線を追いかけたいと思います。
送電線を追いかけていくと、マンションの裏側の丘の上に来ました。
来た道を振り返ると、右から吉田線第27、28、29番鉄塔が見えます。
ちょうど舞岡変電所の辺りを見下ろすかたちですね。
丘の頂上に来ると、ふたたび鉄塔がありました。
鉄塔の反対側を見れば、戸塚駅方面を一望できるとても眺めのよい場所です。
では、早速脚元の番号札を確認してみたいと思います。
「吉田連絡線…第1番……」
え、何それ怖い…
送電線のさらに先を見ると、まだ鉄塔が続いていますね…
次はあいつの脚元まで行ってみます…
おや、ジャンパー線が外されていますね🔍
ということは、送電線こそ装架されているものの電気的にはここで途切れているということです。
舞岡変電所内の吉田線第29番も、吉田連絡線とやらの第1番もジャンパー線は付いていたので、電気的にはここが本当の終点ということになりますが…
おっと、脚元の番号札を確認せねば💦
「吉田連絡線第2番…」
…ですよねぇ〜♨
他にもこんな看板を発見🔍
上永谷線!?
上永谷線といえば、鳥が丘のあたりにある本牧線の第10番鉄塔から枝分かれして、国道1号、東海道本線、柏尾川を越えて、日限山を経由しつつ上永谷変電所に給電している線だったはず。
まさか…
急いで次の鉄塔を確認してみましょう🚅
おぉ✨物々しいのが来ましたねこりゃ😅
この雰囲気、前回お伝えした吉田線の、明治学院大学に電気を供給している第23番鉄塔に似ていますな🎵
早速脚元へ🎶
お久し振りっす!!
…失礼致しました🙇
この子、以前途中の鉄塔まで追いかけたことがありましてね❤
う〜む、上永谷線の架空送電が山の上の第12番で終わることは知識としては知っていたのですが、まさかここに来ていたとは…
場所を今一度確認してみます。
現在地は、バス通りを戸塚駅から舞岡駅方面に坂を登ってきた所の、頂上の少し手前、頂上のT字路の一つ手前の信号を左折して入ってきた所です。
もう一度申しますが、上永谷線は第12番鉄塔までが架空送電。
ということは、この鉄塔にて架空電線から枝分かれして下に伸びてきているケーブルが上永谷線の続きになります。
うん、地下に向かってケーブルが潜っておりますな🐱
しかし、どんな経路で日限山、もっと言えば上永谷まで行くんだ、これ?
この辺りは共同坑の噂も聞いたことがありません…(いや、でかいトンネルといえば、上永谷駅に向かう横浜市営地下鉄ブルーラインのものが近くを通っていますが…まさかねぇ…この辺りではあいつ、かなり深い所通ってますよ……いやいや、それ以前に地下鉄のトンネルに、剥き出しの電線ではないにしても高圧電線なんて通しますかね…最低でも6万ボルト前後の世界ですよ…何か色々ヤバそう…)
架空送電の鉄塔の間隔がおよそ300m。
ならば送電線を地下に通す場合、共同坑のような大きなトンネルでもない限りは、メンテナンスのことを考えればそれと同じくらいの間隔で地上から電線にアプローチできる出入口があるはず🔍
となれば、東京都内の地下鉄のように道路の真下、それも、あまり深くはない所を通しているはずです。
この辺りで大きな道、それも日限山方面に続いているやつとなれば、先ほどからちょいちょいお話に出ているバス通り。
舞岡駅前を通過して日限山に登っていく道が一つありますな。
少し、来た道を戻ってみましょう。
おや?
❗❗
東京電力のマークだ…
【TEPCO=Tokyo Electric Power Company O……Oなんちゃら(笑)】
東京電力さん、上・下水ネットワークにまで事業拡大してませんよね…
ならば、これが上永谷線地下区間のメンテナンス用マンホールで間違いないでしょう😚
場所は、奇しくも先ほど見てきた吉田連絡線第2番鉄塔の真ん前でした。
いやぁ、凄いなぁ✨
吉田線を追いかけていたら、上永谷線の地中送電の様子にまでお目にかかれましたよ🎵
少し補足しますと、上永谷線というのは先ほども申しましたように、本牧線という送電線の途中から枝分かれしてきた線でありまして、電圧はおよそ6万ボルト(業界では60KVと言うそうな)。ちなみに、本牧線の出発地は戸塚変電所なんです。
前回追いかけてきた吉田線も、出発地は戸塚変電所。
吉田線も、碍子の長さからして電圧はおよそ6万ボルト。
電気の流れを無視すれば、戸塚変電所を起点に、吉田連絡線経由で送電線の環状線ができていることになりますね。
ということは、舞岡変電所や上永谷変電所は、吉田線、上永谷線、どちらか一方にトラブルが起きて送電が止まってしまっても、ジャンパー線の開放場所を変えることでもう一方の送電線から電気を供給できるということですな🔍
確かに、両変電所とも給電している線は1つのみ。
万が一のバックアップのために「連絡線」とやらで電源を二重に設けてあるんですかね。
いや、両方から同時に給電すれば、「上永谷変電所パワーUP✨」?(笑)
すみません、電気の知識は乏しいもので😅
もう一度、上永谷線第12番を見てみましょう。
あぁ、やっぱり吉田連絡線との間はジャンパー線が取り外してありますね。
つまり、吉田連絡線第2番と上永谷線第12番の間は無電区間ということになります。
やはり、鉄塔一区間分は空けておかなければいけないんですかね🔍
ついでです、上永谷線も少し追いかけてみましょう。
上永谷線第11番鉄塔。
バス通りからは反対方向、上永谷線の電気くん達からすれば逆向きに進んでおります。
上永谷線は確か、第8番〜第9番も一部地中送電区間のため、この先の第9番鉄塔で送電線が地中に潜るはず。
そこまで行ってみましょう。
はい、第10番鉄塔でございます。
送電線の進行方向がだいぶ変わりますね。
アウトラインのジャンパー線が、鉄塔に干渉しないようにアームで外側に出されております。
余談ですが、送電線を扱う方々にとってこのジャンパー線というのは中々の曲者だと聞いたことがあります。
強風などでこのジャンパー線が揺れると強い電磁波が出てしまい、また、いつも以上に電気を逃がしてしまうんだとか。
昔、まだテレビの電波をアンテナで受信していたときのこと、雨や台風の際に映像が乱れる原因には、少なからずこの鉄塔部分から発せられる電磁波が関係していたらしいです。
そのため、ジャンパー線の部分に重りを付けたり、アームで支えたりすることで、できるだけ揺れないようにするんだとか。
確かに、鉄塔、それも装架部分を迂回する場所は電気のロスも他に比べて大きそうですね。 雨の日などによく耳にする「ジーーー…」という放電の唸りも、この部分から発せられているような気もしますし…
少し話が脱線してしまいましたね🙇
次行ってみよ〜🚚
着きました、上永谷線第9番。
ご覧のように、鉄塔右側には架空電線が無く、ケーブルは下に伸びてきております。
第9番鉄塔は工場の敷地内にあるため、脚元のケーブルが地中に潜る様子は見ることができませんが、間違いなくここから第8番鉄塔までは地下を通っております。
ちなみに、第8番鉄塔はダイエー戸塚店の裏に建っており、上永谷線はそこからさらに上矢部方面に向かい、鳥が丘のあたりで本牧線に繋がります。
キリがいいので今回はここまでにしましょう。
いやぁ、それにしてもやっぱり送電線を追いかけるのはアツいですな✨
鉄塔をメインに移動していくと、馴染みの土地もいつもと違って見えてきたりしますしね:idea:
ただ、あいつらは空中を通っているので、地上から追いかける場合、場所によっては鉄塔一区間分のわずか数百メートルの距離を進むのも大変な所もあったりします。
それでも、いつもならまず通らないような道や風景との出会いがあったりと、中々におもしろいものです。
また今度、休みのときにでも「鉄塔・送電線巡り」をしたいものです👍
いや、その前に上永谷線地下区間の制覇が先ですな✨
わぁ〜楽しみ〜🎶
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、ごきげんよう🎵
〈おまけ〉
戸塚変電所の夜景ですわよ🌃